春過ぎて、夏来にけらし

「梅雨の晴れ間」と言いますが、今日の関東は一気に暑くなりました!

このような時期は、ふとこの一句を思い出します。

春過ぎて 夏来にけらし 白妙の
衣干したり 天の香具山

(意味:春が過ぎて、夏がきたようですね。真っ白な布の衣を干している、天の香具山)

飛鳥時代の女帝・持統天皇が読んだこの歌、どこかで一度くらいは見聞きしたことがあるのではないでしょうか?

奈良時代の「万葉集」、平安時代の「小倉百人一首」の両方に収められた有名な歌です。

奈良県の香具山のふもとに立ち並ぶ民家と、庶民の染色されていない真っ白な衣が干されている初夏の風景が浮かんできますね。

ちなみに、当時の原文は以下の通りです。(万葉仮名)

春過而 夏來良之 白妙能 衣干有 天之香具山

どうでしょう?現代人には何やらとっつきにくい感じです。昔の授業で漢文が苦手だった方は、ゾワゾワしてしまうかもしれませんね。

ひらがなが発明されたのは平安時代なので、漢字だけで表現されたこちらの万葉仮名は、同じ歌でも簡潔で男性的な力強い感じがします。

衣干したり天の香具山…ならぬ、治療院の閉店後の様子。手ぬぐいは早く乾くので重宝します

ここ数日の極端な気温差や、朝夕~日中の1日の間の温度変化は、身体にかなりの負担がかかります。まだ暑さに体が慣れていない時期でもありますので、疲労感や自律神経の乱れからくる症状も出がちです。

特に今日は熱中症アラートも出ておりますので、喉の渇きや疲労を感じる前に、こまめに水分や塩分補給を心掛けましょう。

「何かしんどいなあ…」という時は、当方でも体調管理のお手伝いをしますので、いつでもお問い合わせくださいね。春から夏への季節の変わり目を乗り越えて、夏バテしない養生を今から取り組んでいきましょう!

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