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秋の養生

お久しぶりです。暑さが少しずつ和らぎ、朝晩にひんやりとした空気を感じるようになってきましたね。昨日からシルバーウィークですが、いかがお過ごしでしょうか?

連休最終日の9/23(水)秋分の日は、昼と夜の長さがほぼ等しくなる節目の日。

東洋医学では、こうした季節の変化に合わせて暮らし方や食事を整える「養生」を大切にしてきました。夏の疲れを引きずったまま、急に冷え込む秋を迎えると、体調を崩しやすくなります。今は冬に向けて、からだを整える季節。今回は、秋に意識したい簡単な養生をご紹介します。

目次

① まずは「首」をガードする

秋になって意外と見落としやすいのが、首元の冷えです。夏の習慣で薄着のままだったり、朝晩の涼しい風に首元をさらしたりすると、思っている以上に体が冷えることがあります。

また、冷房をつけるか、暖房に切り替えるか微妙な日もありますね。外は薄手の長袖一枚でちょうど良くとも、たまたま入った室内がキンキンに冷房の効いた空間だったりすると、「あぁ、一枚羽織るものを持っておけばよかったな…」なんて思ったりします。

特に、次のような日は首元を少し意識してみましょう。

・朝晩の気温差が大きい
・風が冷たくなってきた
・肩や首がこりやすい
・「涼しい」を通り越して「肌寒い」と感じる

昔から「三首を守れ」と言われます。「三首」とは「首・手首・足首」のこと。この辺りには太い血管が走っており、温めることで冷え対策になります。また、首の付け根には「風門」というツボがあり、東洋医学ではここに風が当たると風邪を引くと言われるため、ここを温めることで風邪対策にもなります。

過剰な厚着をすると汗をかいたりしてかえって良くありませんが、冷たい風が当たるときには、さっと覆えるものを用意しておくと便利です。襟のある服、スカーフ、ストール、薄手のネックウォーマーなどで、季節に合わせて調節するのがおすすめです。

「暑ければ外す、寒ければすぐ覆う」そんなこまめな体温調節が、秋の養生のコツです。

3つの首とは「首・手首・足首」です

② 秋は「乾燥」にもご用心

秋は空気が少しずつ乾燥してきます。東洋医学では、秋は「燥」の季節。

乾燥の影響を特に受けやすいとされるのが「肺」です。ここでいう「肺」は、現代医学でいう肺そのものだけではなく、呼吸器や皮膚なども含め、呼吸や水分代謝も含めた東洋医学独自の五臓の概念です。

秋になると、

・喉がイガイガする
・咳が出やすい
・鼻や喉が乾燥する
・肌がカサつく

などが気になる方は多いですね。

「肺は燥を嫌う」五臓ですので、うがい・マスク・スプレー・のど飴・水分補給などでのどを潤すことは季節の養生にぴったりです。

さらに加湿器や室内干しで空気の乾燥を防ぐことで、呼吸も楽になります。蒸しタオル

③ アイスからホットへ切り替え、お腹の中からも温める

夏は冷たい飲み物や食べ物がおいしく感じられますが、秋になったら少しずつ温かいものへ。

生野菜のサラダ・刺身・アイスは徐々に控えて、温かいお茶や汁物、蒸し料理などを取り入れ、からだを内側からいたわりましょう。特別なことをする必要はありません。冷たいものを一日中とり続けないだけでも、秋のからだにはうれしい習慣です。

お腹が疲れている人は、あえてホットコーヒーやお茶でなく白湯を試してみて。カフェインなどの刺激がないぶん物足りないかもしれませんが、五臓六腑にじんわり沁みるような温かさで疲れた胃腸を労わってくれます。

④ 今年は特に「感染症対策」も意識して

湿度や気温が下がる今の時期、インフルエンザ等の感染症の病原体は勢いを増してきます。

特に今年は例年よりインフルエンザの流行が早く、11月にピークを迎えた昨年より早い9月時点ですでに、学級閉鎖などの報告もちらほら耳にしています。(厚生労働省は8月28日に流行入りを公表。1999年以降では、2番目に早い流行入り)

とはいえ、「早く流行入りした=必ず大流行する」という意味ではありません。

これからの季節は、衛生・栄養・睡眠など基本的な対策を大切にしましょう。

手洗い・消毒でウイルスを持ち込まず、早めに洗い流し、咳が出るときはマスクを。出がらし緑茶のうがいは殺菌作用もあっておすすめです。

また、栄養の偏りは免疫力が低下しますので、旬の食材を取りましょう。具沢山のけんちん汁や豚汁など栄養豊富でいいですね。

睡眠不足も大敵です。無理をしすぎずしっかり休む。体調がすぐれないときは無理をせず、早めに医療機関へ相談することも大切です。

⑤ 秋におすすめしたい薬草「黒文字(クロモジ)」

ここで、秋におすすめしたい薬草をひとつご紹介します。日本の山野に自生する香木、「クロモジ」です。

クロモジは、和菓子に添えられる楊枝としてもおなじみの植物。枝を折ると、ふわっと爽やかな香りがします。

昔からクロモジは「鳥樟(うしょう)」という生薬として利用され、健胃作用を目的に用いられてきました。

さらに近年では、クロモジに含まれる成分について、さまざまな研究が行われています。

クロモジ抽出物については、研究室での実験において、インフルエンザウイルスの増殖を抑える作用が報告されています。

また、クロモジ抽出物を含む食品を用いたヒトでの研究では、インフルエンザの発症や風邪症状の期間について注目されています。

※ただし、これらは「クロモジを飲めばインフルエンザを予防できる」という意味ではありません(現時点では研究段階)

とはいえ、感染症対策の基本である「手洗い・咳エチケット・休養だけでは心配…」という方は、この秋、クロモジ茶を季節の養生として取り入れてみてはいかがでしょうか。秋の和菓子と一緒にほっこりと楽しむひとときをお過ごし頂きながら、風邪予防ができたら嬉しいですね。

秋の夜長、季節の和菓子にクロモジ茶を添えてみるのはいかがでしょう?

秋は、夏の活動モードから冬へ向かって、少しずつペースを落としていく季節。

今回ご紹介したような、当たり前の小さな習慣を積み重ねることが、季節の変化に負けないからだづくりにつながります。

秋は、冬の自分のためにからだを整える季節。今のうちから備えることで、冬の寒さを乗り越えましょうね。

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