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ペットロスについて

春の訪れを感じさせる暖かな陽気もつかの間。

今週から再び寒波襲来という予報が出ておりますが、いかがお過ごしでしょうか?

我が家では昨年末にペットのハムスターが急に亡くなったせいか、部屋ががらんと寂しく感じ、寒さが身に染みる気がします…。

私の周囲でも、家族同然に過ごしていたペットが亡くなることで、思った以上のショックや悲しみを実感したという声や、別れがつらいのでもう生き物は飼わないという声を耳にします。たいていのペットは人間より寿命が短いため、どうしても別れの悲しみが付き物ですが、中には悲しみを長く引きずり、心身の不調をきたすいわゆる「ペットロス症候群」に陥る方もいらっしゃるようです。

目次

1.ペットロス症候群の症状

具体的な症状としてよく見られるのは、

●強い悲嘆/どんな状況でも思い出すと涙が出てしまう、悲しみで日常生活が手につかない

●食欲・排泄のトラブル/食欲がわかない、体重が減る、便秘気味になる、食べ物がおいしくない

●睡眠のトラブル/寝つきの悪さ、不眠、眠りが浅い、早朝覚醒

●集中力の低下/家事や仕事、勉強などがうまくこなせなくなる。パフォーマンスの低下

●注意力の低下/気づいたらケガをしている、うっかり忘れ物をする、約束をど忘れしてしまう

●意欲の低下/今まで熱中していた趣味に取り組まなくなる、外出が億劫、誰とも会いたくない など

家族同然にかわいがっていたペットとの別れで、心にぽっかり穴が開いてしまう人も…

2.悲嘆のプロセス

このブログを読まれている方の中には、まさにこのような症状で悲しみのどん底におられる方もいらっしゃるかもしれません。

そこで、今回は精神科医のエリザベス・キューブラー・ロス博士が提唱した「悲嘆のプロセス」5段階をご紹介します。

①否認(Denial) …「そんなはずはない」「私には関係ない」と事実を受け入れない段階
②怒り(Anger)…「どうして私だけ?」「なぜこんな事に!」と、怒りの矛先が家族、医師、自分自身などに向かう段階
③取引(Bargaining)…「神様お願いします、もっと良い人になるので〇〇してください!!」と、神仏や奇跡にすがり、何らかの条件と引き換えに回復を願う段階
④抑うつ(Depression)…「どんなに怒っても、祈っても、現実は変わらないのか…」と変わらない現実を思い知り、深い悲しみや絶望感に襲われ、無気力になる段階
⑤受容(Acceptance)…死を避けられないものとして受け入れ、穏やかな気持ちで死と向き合おうとする段階

心理学・精神医学の世界ではとても有名な概念なので、もしかするとどこかで見聞きしたことがあるかもしれません。

この概念は、元々は博士が死にゆく終末期患者の心理変化を分析し、提唱したものです。よって、ペットロス症候群の誰もがこの順番で体験するわけではなく、また順番通りに進むとは限りません。

ただ、不治の病や死・災害・不慮の事故・事件など、「絶対にそんな目に遭いたくない/遭わせたくない」と願いながらも、理不尽な現実に遭遇した時、多くの人は大なり小なりこのような心理変化を辿ると言われています。

この事を知っていると、どんなに辛い真っ只中にあっても、いつかは痛みが和らぐ時が来るという見通しが持てるかもしれません。

3.心を解く「ときぐすり」

「ときぐすり」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

「時が(耐え難い経験、心の傷などを)癒してくれるのを待つ」というような意味ですね。

もちろん、ただ時が流れるのを待って、何も手を打たず我慢したり、記憶を封印したりすれば良いというものではありません。

が、精神的なダメージの中には、傷が癒えるまでにある程度時間がかかる場合があります。

その時々で必要な体や心の手当てをしながら、何年か経ち、気が付けば、涙なしには見られなかったペットの写真も、闘病中や死の際の苦しそうな様子を思い出す回数が減り、一番楽しかった頃の幸せな記憶と共に温かい気持ちで見返すことができる日が必ず訪れます。

そうすれば、いつしかまた新しい仲間を迎え入れる心の準備もできるかもしれませんね。

ハムスターのさくら。小さな命は限られた時を懸命に生きることの大切さを教えてくれました
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